F1公式サイトにて、メルボルンのコース改修に関して掘り下げた内容が掲載された。当該記事では以下のような点に触れられている。
まずターン1のエントリーが2.5m広くなった。これはより多くのライン取りを可能にするための措置のようだ。またターン4はイン側が4m削られ、オーバーテイクの促進を狙いとしている。
続いてはターン6で、コース改修に深く関わったダニエル・リカルドも、ここを走ることを楽しみにしているようだ。コーナーは7.5m広くなり、シミュレーション結果によれば、通過スピードは70km/h上がる見込みだ。
その後のシケインは完全に取り払われ、ターン7、8は緩やかなキンク(全開で走れる実質ストレートのコーナー)。以前ターン11-12だった高速シケインはそのままで、コーナー名がターン9-10となった。シケインが無くなったことでターン9への飛び込みの速度が上がり、非常にチャレンジングになりそうだ。
ターン11は顕著にタイトになり、キャンバーが加えられることでオーバーテイク促進を狙っている。最終コーナーも3.5m広くなったようだ。ピットレーンのスピード制限は60km/hから80km/hに引き上げられる。
そしてピットレーンも改修された。道幅は14mに広がり、ピットウォールは2m移動する。
またDRS区間は4箇所設けられる。
Source: Formula 1 Official Website
翻訳・執筆・編集: Takumi
管理人のコメント
個人的に一番の注目ポイントはピットレーンの制限速度の向上です。ピットロスタイムが短くなるわけですから、マルチストップがやりやすくなり、戦略的に幅が出てきて、面白いレースが見られるかもしれません。
追い抜き促進の改修については昨年までのマシンならあまり効果がなく、依然として抜けないサーキットの部類に入ると思います。最近は過去レースのレースペース分析をやっていて、2006~12年までの分析を終えたのですが、場合によってはモナコ以上にオーバーテイクが難しいような印象を受けます。少しばかりコーナーの形状を変えたところでターン4で仕掛けるのはかなり難しいでしょうし、ターン11もその前の高速シケインで離されてしまうので難しいでしょう。
ただし、飽くまで昨年までの(あるいはもう少し追走しやすかった2009~13年の)マシンの話です。今年のマシンは追走しやすいので、ターン1,2でピタリと張り付いてターン4勝負、あるいはターン6で張り付いてターン9勝負、そこでブロックラインを取らせてターン11勝負など、やりようが出てくるかもしれません。
またターン6は2017年のオンボードで150km/h程度なので、200km/hオーバーの高速コーナーになってくる可能性があります。F1の凄さが目に見えて体感できるのは高速コーナーだと思っているので、特に予選、楽しみです!^^