• 2024/11/21 15:29

2022年日本GP レースペース分析

  • ホーム
  • 2022年日本GP レースペース分析

1. 分析結果と結論

 先に分析結果を示す。分析の過程については次項「2. レースペースの分析」をご覧いただきたい。

 表1にインターミディエイトタイヤでのレースペースを示す。今回はこれが全てである。

表1 インターミディエイトでのレースペース

 比較が可能だったのは僅か4台のみだった。ちなみにフェルスタッペンは後ろとの差を見てコントロールしていたため、まだ余裕があった可能性が高い。またペレスとオコンは序盤にトラフィックの影響があり、その中でタイヤをセーブできていた可能性も高いがそれを加味せずクリアエアのみをフェルスタッペンと比較したため、少し有利な数値が出ている可能性がある。

 その他の中団勢に関しては、ダーティエア内でのタイヤの反応をどう扱うか解釈が困難であること、また路面コンディションが変化する中で1周の履歴の差によってデグラデーションがどれだけ異なるか算出することができないこと、この2点により比較は不適切と判断した。

 ただし、定性的な比較としてはいくつかのことは言えるだろう。

・ハミルトンはオコンより速かった。
・ノリスはラティフィと一旦距離を置くが最後に追いついているため、ラティフィと互角以上だった。
・ノリスはリカルドより2周古いタイヤで引き離したため、リカルドより速かった。
・リカルドはマグヌッセンより速かった。

2. レースペースの分析

 以下に分析の内容を示す。フューエルエフェクトは0.08[s/lap]で計算した。

 また、各ドライバーのクリアエアでの走行時を比較するために、全車の走行状態をこちらの記事にまとめた。

各ドライバーの使用タイヤはこちらのピレリ公式より

 また、今回は中古のドライタイヤを使用したドライバーはいなかった。

 またスティント前半でダーティエアでも、途中からクリアエアになっており、かつ前半のダーティエア内でもタイヤを労われていて極端なペースダウンでもない場合、スティント全体をクリアエアのように扱ってよく、当サイトではその状態をオープンエンドクリアエア(OEC)と定義している。

 まず前半のインターミディエイトタイヤでのペースを比較していこう。

図1 フェルスタッペン、ルクレール、ペレス、オコンのレースペース

 平均してフェルスタッペンはペレスを0.5秒、ルクレールを1.1秒、オコンを1.3秒上回っていた。

Analyst: Takumi