• 2025/12/12 02:49

ノリスのチャンピオンインタビュー(日本語訳)

Bytakumi

12月 8, 2025

 以下は、ノリスのチャンピオンインタビューをGeminiが日本語訳し、管理人が一部修正したものである。

元動画はこちら


Q:笑顔がこぼれていますね。もちろん、あなたがF1ワールドチャンピオンだからですが。

ノリス:
ありがとう。

Q:レースから2時間が経ちました。まだ興奮していますか?

ノリス:
正直なところ、これからもっと実感が湧いてくると思う。自分たちが成し遂げたことを理解するには、まだ少し時間がかかるからね。
夢が叶ったんだ。あの頃の少年の夢が。6歳の頃、テレビを見て「うわ、僕もあれをやりたい」って思ったのを覚えてる。そして今、僕はここにいて、それを達成した。本当にクレイジーだよ。

まずは両親に大きな感謝を伝えなきゃいけない。母さん、父さん、兄さん、妹たち、最初からそばにいてくれた人たちに。
本当に長い旅だった。マクラーレンとは何年も一緒にやってきて、浮き沈みもあった。でも今年、コンストラクターズとドライバーズの両方のタイトルを獲ることで、これまでのすべてに対して一気に恩返しができた気がするよ。

いつ完全に実感が湧くのかは分からないな。実はさっきトイレに行って、初めて一人きりで静かになれる瞬間があったんだ。そこでやっと「あぁ、やったんだ。ついにやったんだ」って思えた。
一瞬でも「世界の頂点」に立つ気分を味わえるのは本当に素晴らしいことだし、僕に尽くしてくれたすべての人に恩返しができて本当に嬉しいよ。

両親はもちろん、エンジニアやメカニック、ファクトリーにいる全員が、このために必死に働いてくれた。今日は言葉で「ありがとう」と伝えるだけじゃなく、チャンピオンシップ獲得という「行動」で感謝を示せた。これは言葉以上に大きな意味があると思う。彼らに心から感謝しているよ。

Q:レース中、チェッカーを受けるまでの間に「いけるかもしれない」と考えた瞬間はありましたか?

ノリス:
いや、考えないようにしてたし、考えたくもなかった。
残り3コーナーになって初めて自分に許したかな。もっと前から考えてもよかったのかもしれないけど、リスクを冒したくなかったんだ。「もしも」のことを考えて苦しみたくなかったから。
最後の数周は、トラック上のあらゆる縁石や段差を避けて、「よし、あとは無事に持ち帰るだけだ」と考えていたよ。

でも、ホテルの下のブリッジを通過した時は…僕は普段あまり感情的にならないんだけど、ターン12を回った時はまだ泣いてなくて「お、大丈夫だ」と思った。でもその2つ後のコーナーでトンネルをくぐった時、母さんのことを考えてしまって、少し涙が出てきたんだ。
そして最終コーナーを回った瞬間、すべてが一気に押し寄せてきた。ビデオで見せて、みんなにも同じ気持ちを味わってほしいくらいだよ。パパイヤ色(マクラーレン・ファンやチーム)のみんな、僕がこうして人生を楽しめるように休まず働いてくれたメカニックのみんなの姿が見えて…また泣いてしまったよ。
本当に嬉しかった。あのチェッカーを受けた瞬間は、一生忘れないだろうね。

Q:その後、ご両親とハグをした時は感情が爆発したのでは?

ノリス:
インラップで泣きすぎて、もう涙が枯れてたかも(笑)。ヘルメットを脱いだ時には少し落ち着いてたかな。
最初に駆け寄ったのは母さんと父さんだった。彼らがいなければ僕はここにいない。シンプルにそういうことなんだ。夢を生きるチャンスも、この素晴らしい人生もなかった。
僕は自分がどれだけ幸運な人間か分かってる。カート時代から世界中を旅して、好きなことをさせてもらった。だからこそ、今こうして最大の方法で「ありがとう」と言えることが嬉しいんだ。

ドライバーという立場だと、みんなに支えられてばかりで、自分が何かを奪っているように感じてしまうこともある。主役扱いされるのはあまり好きじゃないんだ。
でも、ピットに戻ってみんなが喜んでいる姿を見るのは最高だね。自分がみんなに大きな影響を与えられると知るのは、世界で一番クレイジーで素敵な気分だよ。
泣いている母さんと父さんを見て、この勝利が彼らにとっても、僕にとってもどれだけ大きな意味を持つかを感じたよ。

Q:夢見ていた通りの瞬間でしたか? 子供の頃の想像と同じでしたか?

ノリス:
想像するのは難しいよ。テレビでお祝いのシーンや花火、無線メッセージは見たり聞いたりするけどね。
あ、ドーナツターンについては、ウィル(エンジニア)に「やるな」って言われてたんだ。でも「やるな? いや、やらなきゃ! 人生に一度の機会だぞ!」と思ってやっちゃった。ウィルの言うことを聞かないなんて滅多にないんだけど、ちょっと悪いことしたかな(笑)。
とにかく、言葉にできないくらい素晴らしい気分だよ。

Q:今年、あなたは懸命に努力し、這い上がってきました。それだけに喜びもひとしおですか?

ノリス:
みんな努力しているし、簡単に手に入るとは誰も思っていないよ。
ただ、いつチャンスが来るかは誰にも分からない。19人の素晴らしいドライバーと戦っているわけだからね。
今年は7年目のシーズンだけど、まだ学びの年だった。初めてチャンピオンシップ争いをして、多くのことを学んだよ。
序盤は苦労したけど、そこから学んで強くなれたからこそ、今こうして勝てたんだと思う。あの苦労がなければ勝てなかったかもしれない。
チャンピオンシップは最多勝や表彰台の数じゃなく、誰が一番一貫性を持ってポイントを稼げるかだ。
僕は毎週末、全力を尽くして障害を乗り越えてきた。運が良い時も悪い時もあったけど、それがレースだ。自分の殻に閉じこもって、周囲の雑音を無視し、チームとの作業に集中してきた。
長い間、ひたすら「反復と学習」を繰り返して張り詰めていたものが、今やっと弾けて感情を解放できた気分だよ。

Q:ザントフォールト(オランダGP)で砂丘に座っていた時のことを思い出します。あの時はもう終わりだと思いましたか? そこから少しずつ差を縮めてここまで来ましたね。

ノリス:
あの時点から、僕の人生はめちゃくちゃハードになったよ(笑)。
それまで以上に良い仕事をしないといけない、もっと勝たないといけない、チームメイトにもライバルにも勝ち続けなきゃいけない。
当時は34ポイント差(※仮定)くらいあったかな。ものすごく大きな差に感じたよ。「1週末で彼に勝つのもやっとなのに、どうやって毎回勝ち続けるんだ?」ってね。
でも、それをやり遂げた。これまで以上に働き方を変えて、あらゆる面で限界を超えようとしたんだ。シミュレーターも、エンジニアとの時間も、自分自身を理解するための取り組みも。
僕の周りのチームが「どうすればランドをより良いドライバーにできるか」「どうすれば逆転できるか」を必死に考えてくれた。
誰も知らないような地道な努力が実を結んだんだ。「ただ信じる」のと「実際にやる」のは違う。僕はやるべきことをやったし、それは周りの人たちのおかげだよ。

Q:メキシコやブラジルのような圧倒的な週末を経て、努力が報われると信じ始めましたか?

ノリス:
正直に言うと、全く考えていなかった。君たちメディアに聞かれる時以外はね(笑)。
本当に「1戦1戦を大事にする」ことだけを考えていた。あえて退屈なプロセスにして、一喜一憂しないようにしたんだ。「あと少しだ」なんて考えないようにね。
でも、ルイス(ハミルトン)やセブ(ベッテル)、ストーナーのような、他競技も含めた偉大なチャンピオンたちからのメッセージや言葉には助けられた。
自分を信じることについてアドバイスをもらったんだ。2ポイント差でチャンピオンになれたのは、そういった周囲からの信頼や支えがあったからこそだと思う。

Q:友人のマックス・フェルスタッペンという偉大な王者を倒したことで、このタイトルの価値はさらに高まりましたか?

ノリス:
マックスだけじゃなく、オスカー(ピアストリ)のことも忘れないでほしい。二人とも今シーズン、僕の人生を地獄にしてくれたからね(笑)。
彼らにコテンパンにやられるたびに、「なぜ負けたんだ?」「どうして彼らはあんなに速いんだ?」と自分を問い詰めなきゃいけなかった。
マックスは4度のチャンピオンだし、F1史上最高のドライバーの一人だと思う。彼はすべてを兼ね備えている。
オスカーは「新人」と言われているけど、まるで20年の経験があるような走りをする。彼も僕の人生を困難にしたよ。チームメイト同士でお互いを苦しめ合った結果、マックスに追いつくのを難しくした部分もあるかもしれない。
彼らに対してどう振る舞うべきか難しいところだね。オスカーと一緒に祝いたいけど、彼は負けた側だから複雑だろうし。いつか僕が逆の立場になることもあるだろうしね。
でも来週になればまた一緒にテストをして、「来年の車をどうするか」って話し合ってると思うよ。
マックスには言うまでもないけど、オスカーにもリスペクトと称賛を送りたい。彼はそれに値するドライバーだからね。

Q:初めてMTC(マクラーレン・テクノロジー・センター)に入った時の、あどけない少年だった頃を思い出してください。凱旋した時、あなたの車が歴代のマシンの列に加わり、トロフィーがアイルトン・セナ、アラン・プロスト、ルイス・ハミルトンの横に並ぶことをどう思いますか?

ノリス:
僕が加入した時、マクラーレンは決して最高の状態じゃなかった。だからこそ、チームを再建してトップに戻るという旅の一部になれたことは、このストーリーをより感動的で素晴らしいものにしていると思う。
最初から強かったわけじゃなく、苦しい時期を乗り越えてきたからね。
マクラーレンの歴史の一部になれたこと、そしてブルース・マクラーレンの物語、プロスト、セナ、ハッキネン、ルイスといった偉大な人たちの名前の横に自分の名前を刻めるなんて、本当に光栄だし誇りに思う。「任務完了」と言ってチャプターを閉じられるのは最高の気分だね。

Q:歴史上、F1ワールドチャンピオンはたった35人しかいません。

ノリス:
35人だけ? それはすごいね(笑)。
なんて言えばいいか…ただただ、僕は幸運だ。両親がくれたチャンス、友人や家族の支えがあったからこそだ。
トロフィーには僕の名前の横に彼らの名前も刻みたいくらいだよ。
世界中を旅して、マクラーレンでレースをするという夢の仕事ができているだけで十分幸せなのに、勝てる車を与えられ、チャンピオンになれるなんて。これ以上の夢はないよ。
自分は幸運で、選ばれた数少ない人間なんだと噛み締めているよ。この瞬間をできるだけ多くの人と分かち合いたいね。

Q:もし、ゴーカート時代の「リトル・ランド」に戻って声をかけられるとしたら、何と伝えますか?

ノリス:
うーん…「もっとうまくやれ」「もっと自分を信じろ」と言いたい気もするけど、それじゃ人生が完璧になりすぎてつまらないかもね。
勝ちも負けも、自分で経験して理解しなきゃいけない。過去の悪い時期があったからこそ、今の良い時期があると思えるし。
だから「そのままでいいよ、変わらなくていい」って言うかな。
もちろん、振り返って「あんなこと言わなきゃよかった」と後悔することもある。でもそれが人生だ。誰もが同意してくれるわけじゃないし、間違いも犯す。
僕はミスをしたら償おうとするし、基本的には良い人間でありたいと思ってる。
誰よりも優れていることを証明したいわけじゃなく、ただ人生を楽しんで、仲間と一緒に笑っていたいんだ。そしてその楽しさをみんなに広げられたら、それが一番だね。

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