タイヤ・燃料・ダーティエアや全力で走る必要性などの諸条件を考慮に入れ、レース全体でのペースの力関係について、定量的にわかる範囲で分析を行った。
今回の分析は管理人Takumiのディレクションと監修の元、ChatGPTが細かいタスクを行う形で進めた。
1. 方針と計算手順
- フューエルエフェクトは0.07[s/lap]とし、グラフの傾きからデグラデーション値を算出。タイヤの履歴からイコールコンディションでのレースペースを導出した。スティントの長さも考慮し、同じスティントの長さを走った場合のペースを算出している。
- また、クリア・ダーティエアやスティントの長さ、プッシュするインセンティブなどのレース文脈も考慮している。また、スティントの始めに飛ばした際に後のペースに与える悪影響、ゆっくり入った場合の好影響についても加味した。定量的に導出できないドライバーについては結論を出さず、信頼できる数字のみを公開する方針としている。
- また、スティント前半でダーティエアでも、途中からクリアエアになっており、かつ前半のダーティエア内でもタイヤを労われていて極端なペースダウンでもない場合、スティント全体をクリアエアのように扱ってよいと考え、当サイトではその状態をオープンエンドクリアエア(OEC)と定義している。
- また、分析対象はドライコンディションのみに限定している。
- 比較は2人ずつ。基本は同じスティントで同じタイヤを使用している者同士での素の平均ラップ差を取り、必要に応じてタイヤ年齢とデグラデーションの差を補正。
- スティント序盤でのスローイントロダクションやプッシュがその後のタイヤ状態に与える影響も加味。
2. 計算結果
総合レースペース(最速からの差)
| 順位 | ドライバー | 最速からのギャップ [s/周] |
|---|---|---|
| 1 | アントネッリ | 0.0 |
| 2 | ノリス* | 0.2 |
| 2 | フェルスタッペン | 0.2 |
| 4 | サインツ | 0.7 |
| 5 | ラッセル | 0.8 |
| 6 | ハジャー | 0.9 |
| 7 | ベアマン | 1.3 |
| 8 | オコン | 1.4 |
| 順位 | ドライバー | 最速からのギャップ [s/周] |
|---|---|---|
| 1 | ヒュルケンベルグ | 0.0 |
| 2 | 角田 | 0.3 |
グラフ(最速からの差)

所感/考察
- アントネッリが最速という結果になったが、一人独特の戦略を採ったため、精度にはやや疑問符がつく。とはいえ、それでも最速の一角であったことはほぼ確かで、メルセデス(ラッセルはトラブルやレース展開上の難儀な点もあった)の最近の競争力を鑑みると、フェルスタッペンやマクラーレン勢といえども、簡単に5位(10ポイント)に転落する恐れがあり、タイトル争いにおいて重要な役割を果たしてくる可能性が強まってきた。
6. インタラクティブグラフ
さて、これらの分析の背景情報を把握するには、各車のペースグラフとギャップグラフを見るのが有効だ。自身で、ラップタイム比較を可視化して確認したり、より深い洞察を行ったりしたい方には、こちらのグラフを使っていただければ幸いだ。
各車のペースグラフとギャップグラフをインタラクティブな形にしており、ボタン操作で見たいドライバーだけを表示できる。ラップタイムグラフにおいて、ダーティエアのラップ(前方2秒以内に他車がいる)は各データ点を白抜き、クリアエアのラップは塗りつぶしてあるため、レース文脈も把握しやすい。右上のボタンでダウンロードやズームなども可能だ。
ぜひ、ご活用いただきたい。
Lap Times
Drivers:
Gap to Leader
注意点:
ラップタイムグラフにおいて、ダーティエアのラップ(前方2秒以内に他車がいる)は各データ点を白抜き、クリアエアのラップは塗りつぶした。
Takumi, ChatGPT (GPT-5)