• 2024/11/22 00:17

シンガポールGP FP2ロングラン分析

Bytakumi

10月 1, 2022

 シンガポールGPのFP2が行われ、各車がロングランに励んだ。本ページでは、各車のラップタイムから金曜午後の時点でのチームやドライバー、タイヤのパフォーマンス等について掘り下げてみよう。尚フューエルエフェクトは0.06[s/lap]とした。

1. 各チームのロングラン比較

 まずはミディアムタイヤを履いたドライバーについて比較する。

図1 ソフトタイヤでのロングラン

 走り始めのみハミルトンにアドバンテージがあるが、それ以降はアロンソやベッテルと近いペースとなっている。各車デグラデーションは大きく、アロンソで0.3[s/lap]程度、ジョウに至っては0.6[s/lap]程度となっている。上位勢で最もタレが少ないのはベッテルだ。アストンマーティンはレースで競争力を上げてくることが多い印象があり、今回もレースペースに要注目となるかもしれない。

図2 ミディアムタイヤでのロングラン

 興味深いことにサインツやラッセルといった上位勢が中団勢から抜け出せていない。ストロールはかなり近いペースを見せており、オコンの推移をどう読むかは微妙だが、こちらもラッセルから大きく話されてはいないように見受けられる。

 デグラデーションはサインツやボッタスで0.4[s/lap]程度とこちらも非常に大きいが、ラッセルのタイムがほぼ横ばいで0.06[s/lap]か少し大きい程度というのは興味深い。

2. タイヤによる差

 続いてソフトとミディアムの比較をアルファロメオ勢で見てみよう。

図3 ジョウ(S)とボッタス (M)のロングラン

 ミディアムの方が走り始めも速く、周回数が進むと共にさらにその差が開いていく傾向を示した。

 続いてはミディアムとハードの比較について見てみよう。

図4 シューマッハ(H)とマグヌッセン(M)のロングラン

 ハードのペースが非常に悪く映る。

 FP2の数字を鵜呑みにするべきではないのは勿論だが、図3と4をそのまま読むならばレースで使えるタイヤはミディアムのみと考えられそうだ。ミディアムで走るスティントを伸ばすこととトラックポジションのバランスを絶妙な塩梅で見つけたチームが戦略的勝利を収めるかもしれない。

Writer: Takumi