アゼルバイジャンGPのFP2が行われ、各車がロングランに励んだ。本ページでは、各車のロングランデータから可能な限りの情報を引き出してみよう。
1. 各チームのロングラン比較
まずは各チームの代表的なドライバー同士を比較する。まず図1にミディアムタイヤでのロングランを行ったドライバー達のペースを示す。
サインツとペレスは似たようなペースで周回を重ねたが、デグラデーションに差があり、5周目からペレスが上回る形となっている。
中団勢ではハミルトンがトップの速さを見せ、角田とベッテルがそれに続いた。角田は5周目までアロンソを追い回しており、スピードではアルピーヌを上回っていることが分かりやすい構図だった。またグラフは割愛するが、ベッテルはストロールを0.5~1.0秒上回るペースのため、アストンマーティンを中団トップクラスと考えるべきかベッテルのロングランが第2スティント前提で軽かったと考えるべきかは微妙な所だろう。
一方、一発ではかなりの速さを見せたアロンソだったが、ロングランではメルセデス、アルファタウリには及ばず、ハースとウィリアムズよりは明確に速そうだが、通常ボッタスはジョウより速いため、アルファロメオの上とも言えなさそうだ。ただし、デグラデーションは小さく、スティントの長さ次第では力を発揮してくるかもしれない。
続いてソフトタイヤでロングランを行ったドライバー達を見てみよう。
フェルスタッペンが3周しかしていないため謎も多いが、ルクレールとは近いレベルにありそうだ。
ルクレールやオコンの推移を見ると、やや右肩下がりではあるが、デグラデーションはそれほど大きくなさそうだ。ならば決勝はソフトスタートを選択するドライバーが多いかもしれない。
またミディアムでの力関係と同様に、アルファタウリは高い競争力を見せている。そしてボッタスのペースも良く、アルピーヌはこちらでもレースペースで精彩を欠いてしまっているように見える。
Analyst: Takumi