• 2024/4/29 09:53

ラスベガスGP FP2ロングラン分析

Bytakumi

11月 19, 2023

 今回はラスベガスGPのFP2における各車のロングランペースを分析していこう。

1. 各種タイヤでの力関係

 まず図1にミディアムタイヤを履いたドライバーのロングランペースを示す。視認性の都合上2つに分割する。

図1-1 ミディアムタイヤ勢のロングランペース 1
図1-2 ミディアムタイヤ勢のロングランペース 2

 今回注意が必要なのは、フェルスタッペンはソフトタイヤで4周、アルボンはハードタイヤで6周走ってからミディアムに履き替えたということだ。燃料の補給は行っていないため、フューエルエフェクトを0.07[s/lap](アゼルバイジャンと同等)とすると、フェルスタッペンで0.3秒、アルボンで0.4秒ほどのアドバンテージがある。

 これらを考慮してグラフを見てみよう。ルクレールはフェルスタッペンとほぼ変わらないペースを発揮しており、フェルスタッペンのタイムを0.3秒下げて考えれば、レースでもルクレールが最速となる可能性がありそうだ。今季はオーバーテイクの難しいシンガポールでしか優勝のないフェラーリだが、今回は速さで勝利をもぎ獲るチャンスかもしれない。

 今回はメルセデスがトップグループからは離されており、アルファタウリの方がやや上に思われる。最近は予選と決勝ペースのバランスが取れてきていたアルファタウリだが、今回は以前のように、予選では苦戦するもののレースペースは中団トップクラスといった構図が見られるかもしれない。とはいえ、燃料が軽い可能性もあるので、この辺りは日曜午後のお楽しみといった所だろう。

 そこから少し離されて続いたのが、アストンマーティンとアルピーヌで、アルボンは前述の通りフューエルエフェクトを加味すると、マクラーレンと良い勝負というのが現実的な所だろう。ハースは今回もデグラデーションに苦しんでおり、予選ではマグヌッセンがトップ10に入ったものの、レースでは厳しい戦いを強いられそうだ。

Writer: Takumi