• 2025/4/2 22:40

オーストラリアGP FP2ロングラン分析

Bytakumi

3月 14, 2025

 長い冬が明け、ついにF1が開幕した。そんな中で気になるのは、やはり各チームの勢力図だろう。

 FP2のロングランでは、多くのドライバーが満タンに近い燃料で走行を始めるため、各チームの力関係が見えてきやすい。PUのモードやプッシュレベルなど、未知の部分も多く、週末を通してパワーバランスが変動するのも確かだが、参考程度にはなる。筆者の感覚では、FP2の分析結果の半分以上は日曜日のレースに引き継がれるような印象だ。

1. ミディアムタイヤでの比較

 それでは早速ミディアムタイヤを履いた上位勢を見てみよう。そこに中団勢の中で安定して速いタイムを刻んでいた角田を参考に載せておく。

図1 上位勢のロングラン(ミディアム)

 ルクレールは控えめに入って後半でペースアップしているが、トータルで見るとマクラーレンに分があるようにも見える。それに続くのがウィリアムズとレッドブルといったところか。そして角田はアルボンの0.5秒落ちのあたりだ。これを次の中団チームを見る際の基準と考えていただければ幸いだ。

 続いて中団以降のチームを見てみよう。

図2 中団勢のロングラン(ミディアム)

 ザウバー、アルピーヌ、レーシングブルズ、アストンマーティンが団子状態だ。ただし、ヒュルケンベルグが中盤でタイムを落としているのはダーティエアが原因で、その後少し距離を取った後も、やや影響を受ける距離だったことを踏まえると、ザウバーのペースがやや抜けている可能性が高い。

 また、グラフは割愛するが、チームメイト間では、ノリスがピアストリを、ルクレールがハミルトンを明確に上回った。また、フェルスタッペンがウィリアムズを脅かす一方で、ローソンはオコンと良い勝負で、大差がついていた。
 とはいえ、チームメイト間でプログラムを分けていることも多く、現時点では何とも言えない部分も多いだろう。

2. メルセデスはどこにいるか?

 続いて、ハードタイヤで走行したメルセデスのアントネッリをノリスと比較してみよう。ちなみにロングランでは、ラッセルよりもアントネッリの方が安定しており、ペース的にも互角だった。

図3 ノリスとアントネッリのペース比較

 ノリスが明確に上回ったが、タイヤが違うため、明確な結論を引き出すのは難しいだろう。

3. ソフトタイヤの出番は?

 最後にソフトを履いたガスリーと、ミディアムのドゥーハンを比較する。

図4 ガスリーとドゥーハンのペース比較

 ソフトはデグラデーションがあまりにも大きく、レースでは使えないであろうことがわかった。

Takumi